マンションなどにエレベーターを設置する場合には、法定点検が重要になります。
昨今、エレベーターによる事故が起こっており、点検が不十分であれば、どこの建物でも起こりうる事故になります。
これを防ぐためには、しっかりと点検を行うことと業者選びが重要になるでしょう。

独立系とメーカー系の違い


エレベーターの保守点検や修理・工事をするメンテナンス会社は、独立系の会社とメーカー系の会社の2種類あります。
初めて聞く人は何のことかよくわからないかもしれません。
この二つを比較してみると様々なことがわかってきます。

メーカー系メンテナンス会社とは

まずメーカー系とは、メーカーのメンテナンス会社です。
有名な会社がたくさんありますがそのメーカーが作った機械を専門的に保守点検している会社になります。
逆にいえば、特定の会社以外は一切保守点検は行わないようになっています。
大手メーカーであれば、たいていは自社でエレベーターを製造しているのが特徴です。
一つのメーカーの中に、製造部門があり、販売する部門があり、そして保守点検をする部門があります。
日本には五大メーカーと呼ばれる大きな五つの会社がありますが、日本にあるエレベーターの9割以上はこの五つのメーカーが占めているのも興味深いでしょう。

独立系メンテナンス会社とは

これに対して独立系とは、特定のメーカーはなく、どこのメーカーでも保守点検する業者です。
基本的に縛りがないため、独立系の会社にお願いをしておけば、大抵どのようなタイプでも修理をしてくれます。
あいにく日本にはメーカーが少ないため、熟知しやすいのが特徴になるでしょう。
独立系とメーカー系の関係をわかりやすく言うと、自動車のディーラーと町の自動車整備工場の違いのようなものです。
自動車のディーラーは特定の会社の自動車しか点検しませんが、町の自動車整備工場は、たいていどこのメーカーでも点検してくれるのが特徴になります。

メリットとデメリット

では、それぞれのメリットとデメリットがどのようになっているか知っておきましょう。

独立系の特徴


まず独立系のメリットは、費用の安さにあります。
なぜこのようにメーカーに対して安くなるかといえば、基本的にはその機械のメーカーが修理するためです。
独立している業者は、メーカー側の修理業者や点検業者から顧客をとってこなければなりません。
保守点検の費用が高いと、確実にメーカーの方にお客さんが流れて行ってしまいます。
そのためメーカーで行う保守点検に比べて安く料金が設定する傾向があります。
一方でデメリットは、メーカーと比べると技術的に不安な部分があると考えている方が多いことです。
メーカーは自分のメーカーの機械しか見ないため、かなり深いところまで知識を持っており、そのメーカーにしかわからないような内容も熟知していることがある、とお考えの方が多くいらっしゃいます。
しかし、近年、メーカー系も独立系も、技術の差がなくなっています。
というのも、幅広く保守点検をしている独立系の業者であれば、知識も技術も深いところまで精通しており、メーカー系と比べ対して差がないことが多いです。
そのため、一概にデメリットとは言えず、業者によって腕の良し悪しが変わってくることになります。


また、部品の供給についても、若干問題があると考えている人もいるかもしれません。
メーカーの部品であればメーカー側が所有しているため独立側の企業は部品を手に入れることができないのではないかと思われていることがあります。
確かに昔は、メーカー側が独立側に部品を売らないような問題がありました。
ですが最近では、メーカーはそのような行為をすると独占禁止法に該当してしまうため、現在では独立している業者でもメーカー側から部品を取り寄せることができるようになっています。
そのため、一概にデメリットと言うことはできないでしょう。

メーカー系の特徴


メーカー系のメリットは、専門的な知識を有していることになりますので、かなり細かいところまで説明をすることができることです。
また機械が壊れている場合は、そのまま交換をすることもできますので、手間がかかりません。
多少お金はかかったとしても、安心をお金で買えることに価値があると考えている人ならばメーカー系を選ぶのもよいでしょう。

また、メーカー側であれば、災害が起こった時にその強みを発揮します。
災害対応のノウハウをしっかりと心得ているため、自然災害で人命にかかわってくるような場合であれば、メリットがあるといえます。
これに対してデメリットは、料金が高くなることです。
なぜメーカー系の保守点検の料金が高くなるかといえば、エレベーターを作った時に宣伝をしますが、その宣伝費用も保守点検費用に上乗せされているからです。
そのような理由から独立の業者よりも費用が高くなりがちです。

状況に応じた選択を


このように、エレベーターを設置しその後定期的に保守や点検をするときには業者選びが重要になりますが、それぞれメリットとデメリットがあります。
どちらが優れているのではなく、どちらが自分たちにとってメリットが大きいかをよく考えながら選ぶことが重要になるでしょう。
また、業者の担当者の人柄などによっても変わってくることもありますので、担当者の人柄で決めるのも悪くありません。