日本のエレベーターやエスカレーターの技術や安全性は、世界でもトップクラスを誇ります。
その理由の一つとして、日立や三菱といった世界を代表するようなメーカーが、設計から設置、メンテナンスや清掃を行っていることなどが挙げられます。
ビルやマンションを保有あるいは管理している人ではない限り、特にエレベーターのメンテナンスや清掃などといったことは考える機会すらないでしょう。
そのため、普段はなにも考えずに利用しているはずです。
しかし、実は家や車、家電などと同じように、定期的にリニューアルをする必要性があるのです。

エレベーターは安全第一


リニューアルをする時期としては、一般的な耐用年数を経過したときが目安となります。
各メーカーの技術によって、ある程度は長持ちするように設計されていますが、たとえば人工が密集するような土地に建てられている建物に設置されているものや、災害などで著しくダメージを受けてしまったときなども、リニューアルをするタイミングといえるでしょう。
また、エレベーターは人を運ぶ機械であり、それはごく短時間ではあるものの、命を預かって運んでいることと同じです。
そのため安全を第一に考え、たとえ耐用年数が経過していないとしても、あるいは独断でまだ利用できると思ったとしても、必ず定期的なメンテナンスを行ってくれるエンジニアの話をよく聞くようにし、必要に応じて部品の交換や、機器全体の交換を検討することが重要です。
ただ、リニューアルするエレベーターが高層ビルに設置されているものはもちろん、家庭用のものであっても、交換などにかかる費用は決して安くはありません。
しかも、長年利用しているものほど、最新の機器に取り替えなければならないし、必要に応じて設置環境から見直さなければならない場合もあるため、より費用と時間がかかります。
そのため、ビルやマンションを保有、管理している人は、部品や機器自体の交換に消極的になる傾向にあり、それが不便さや事故に繋がることになります。
確かに費用がかかるし、状況によっては時間もかかりますが、不動産を保有、管理している以上は、それに付属する機器のメンテナンスにも、しっかりと責任を負わなければなりません。
メンテナンスを行ってくれるエンジニアとじっくり話し合うことによって、ある程度は費用や時間を抑えることも可能なので、そのためにも早め早めに動くようにしましょう。

メンテナンス費用の目安


ここで、エレベーターのメンテナンスやリニューアルにかかる費用や時間の相場を簡単に把握しておきましょう。
メンテナンスとしては、たとえば商業施設や病院など、不特定多数の利用が想定されている場合には、安全性の見地から少なくとも1ヶ月に1回は受ける義務があります。
また、少なくとも1年に1度は、より詳しくメンテナンスを行う定期検査というものを受ける義務もあります。
これらは機種や使用回数、あるいは個別契約などによって異なるため、あらかじめ確認しておくことが必要です。
これらメンテナンス等にかかる費用の相場としては、月払いならおよそ3000円~5000円程度となっています。
1回のメンテナンスにかかる時間の相場は、1台当たりで定期点検なら30分~1時間程度、定期検査ならおよそ2時間程度となります。

リニューアル費用の目安


では、リニューアルにかかる費用や時間の相場は、メンテナンスに比べてどのように異なるのでしょうか。
この場合、既存の機器やオプションを、継続して利用するものを除いて全て撤去し、さらに清掃や補修を行い、その上で新しい機器やオプションを設置するという、非常に手間がかかることが多いです。
そのため、基本的には数日から数週間程度はかかり、さらにそれが安全に利用できるかどうかを確かめる作業も加わると、数週間以上はかかってきます。そのため、先述した通り早め早めに計画し、スムーズに実施できるようにすることが大切です。
費用の相場としては、新しい機器本体の価格として、家庭用ならば数十万円から300万円程度、ビルやマンションに設置するものならば1000万円程度となり、それに加えて様々な作業にかかる費用が加算されます。
長く契約していることや、買い換えの必要性があって実施する場合などには、多少の割引をしてくれることもあるため、その場合には相場よりも費用を安く抑えることが出来るでしょう。
定期的にメンテナンスを行ったり、必要に応じて新しくしたりする必要性は、まずはなんといっても安全性の確保です。
日本の技術力は確かに優れていますが、事故を完全にゼロにすることはできず、希に人を巻き込んだ事故が引き起こることがあります。そうした事故の可能性を限りなくゼロにするためにも、常に安全性を確保していなければなりません。
また、快適さを維持するという目的においても重要です。

より快適に利用できるように


近年では高層ビルやタワーが次々と建設されており、そこに設置されるエレベーターの快適さが、その建物自体の快適さに繋がります。
また、高齢化社会が到来したことにより、家庭用のものを設置する世帯が増えてきました。
特にお年寄りが快適に利用できるようにするためにも、定期的なメンテナンスや部品などの取り替えが必要となります。